競馬の血統知識があったおかげでビジネスができた話
ーユウキノスケの経験してよかった話ー
私が26歳、就職3年目の時の話です。
就職も3年目ともなると、会社での目標も具体的になります。
野心に燃えていた私は、営業職として奮闘していました。
特に、自分のこだわりで新規顧客開拓を精力的に行っていました。
私が働いている会社は、当時から全国的には有名なメーカーではありました。ところが私の担当している地区では今ひとつ知名度がなかったため、結構苦労していました。
行った先々で、どこの会社?って訝しげな表情で見られることが日常茶飯事でした。
そんな時、全く自社としては未攻略で、昔から完全他社製品を使っている会社の専務と面談する機会を得ました。
お話を聴くにつけ、私が若かったこともあり色々とお教えいただきました。
そして次回のアポイントをお約束し、2回目に訪問した際に昼食に誘われました。
連れて行って頂いたお店は、少し古めの佇まい。サラリーマンが寄るには丁度良い雰囲気の定食屋さんでした。
押し戸を入り、テーブルとお座敷席がある店内。
お座敷に上がり、日替わりランチを注文して雑談をします。
そこにたまたまあった、スポーツ新聞。
専務は新聞を見ながら私に話しかけます。
「競馬はやったことあるか?」
私は即答で答えます「はい!競馬は好きです!よく就職前はやりました!」
すると専務は新聞を私に手渡し
「今週のオークス、どの馬が来ると思う?」と、尋ねました。
私は新聞の馬柱を見ます・・・・。
東京2400m。来るとしたら、この馬しかいない。
そこで、専務がひとこと付け加えます。
「当たったら何かごちそうしてあげるよ」
「本当ですか!」といいつつ、
私の本心は(当たったら取引してくれないかな)でした。
私は考えました・・・・
そして、意を決して答えました
「レディパステル、この馬が来ますね」
専務は当然聞きます「何故なんだい?」
「トニービン産駒は東京2400mに滅法強いです。そう考えると、この馬を軸に考えるのが妥当だと思います」
専務は、そうだな、一理ある。当たるかどうか楽しみだね。
そう言って、その日の食事代を出してくれました。
そして週末。
私は気になって競馬中継を見ます。
13 レディパステル デサーモ騎手騎乗です。
今見ても、直線はシビれるなー。
その翌週、専務にアポイントを取り訪問。
専務も、当然電話してくるよね、という電話口の対応だった。
その日の訪問の後、この会社様との取引が始まることとなります。
オークスがあったのが確か6月。
その年度の終わり3月に至る間に、私の毎月の売上目標の実に3ヶ月分ほどの取引を頂くこととなりました。
競馬をやってて、ほんと良かったなーー。と思う出来事の一つだった。
そして、より一層トニービンが好きになりました。
私の血統知識ごときが一芸とも言えませんが、芸は身を助けます。
一見役に立たないと思うようなことでも、身に着けておくとどこかできっと役に立つ
そう思う出来事でした。
最後に一言
運も必要な状況で16分の1を引き当てたこの時の私。
正直に一生懸命やってたご褒美かもなぁ、と思っています。
自分が目指すところに精一杯向かっていると、思いもよらない力が働きます!
間違いないです。