人材活用に大事なことはすべて少年野球から教わった
渡邉昌俊 著
2010年の10月に発行された本だ。
野球の指導者として優秀な人は、組織職でも成果が出せると考えている。
そう思っているだけに、指導者でコンサルタントという経歴の著者が気になって、購入してみた。
見た感じ、かの有名な「もしドラ」的な長い題名であり、表紙も優しげ。
題名づけは、その時代の流行りなんだろう。
WANDSの「愛を語るより口づけをかわそう」と、B'zの「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」など。
流行で本の題名も、切り口は変わるはず。
野球指導者への本ではなく、経営者向けの人材活用の本、という題名だったけど。
読んでみた印象は、少年野球のノウハウ本だ。
ソフトボールと少年野球の組織づくりこそ、企業の組織づくりに活かせるというコンセプト。
この本の内容は、とても良いものだった。
大切な事が沢山詰まっていて、経験を元にして具体的に言語化されているのが素晴らしいなと思う。
つい最近、僕はUー12の基礎講習を受けた。
指導者として、育成の心構えを得たわけだけど、この本から伝わってくる育成メソッドは、現在にも充分に通じると思う。
この本を読んで一番大切にしたいなと思ったことは、1日15分でも野球について勉強すること、という事だ。
これは指導者としての取り組み姿勢としてはとても大切だと思う。
1日15分は、年間91時間となる。
野球が全てではないし、技術を教える事が全てでもない。
継続していく力こそ、人にとってはとても大切だ。それが野球でも、野球でなくとも。
知識は身につければつけるほど、その知識の足りなさに打ちひしがれるばかりではある。
学ぶことが大切で楽しいことだと伝えられる、素敵な指導者でありたい。